ギタリストJINのプログレ/POPS音楽団(談) vol.3


どうも、ギタリストJINでございます。
第3回は、ちょっとしたステージでの「意識」の、話。

昔むかし、どこかの大先輩ミュージシャン様が言っておりました。「音楽で人の心を”癒そう”なんて思うミュージシャンやアーティストは傲りだ。そういうのはただのエゴでしかない」。
あ、なるほどな、と。

これを聞いたのが20代後半だったか30代前半だったか定かではないんだけど、その頃僕は自分のやりたい音楽をバンバンガシガシゴリゴリやっていた時期から、ご縁があって自身のバンドだけではなくD-51などアーティストのサポートギターなどのセッションワークもスタートしてた時期で。
とにかくその仕事を1本でも多くGETするべくガムシャラに音楽を聴きまくり、譜面を脳内に叩き込み、必死に演奏して評価を得ようと頑張ってたわけですな(そこまで考えてたかどうかもう覚えてないけど笑)。

そんな時のふとしたホールのステージで、曲間のMCで感極まって震えるほど泣きながら感激して、アーティストの言葉や曲を身体で受け止めてる最前列のファンの方に目がいったのね。少なくとも僕はその時、自分がしっかり演奏出来るか・出来てるか、カッコ良く表現出来ているか、とかね、そーゆー事考えてステージに立ってたわけですよ。今考えれば有り得ない思考なんだけど(笑)、でもプロとしてまだ経験が浅かったんで、多少は致し方ないわけですけど。

でもね、人は感動するわけです。そうなんですよ、演奏してるこっち側の考えなんて、ぶっちゃけ聴いてる側には実はあまり関係ないんですよね。感動させたくても、涙腺崩壊させたくても、ファンやお客さんは泣いてるけど実は違う理由で泣いてたりって事が殆どなわけですよ、はい。

色んな場所でこれまで演奏してきて、その中にはアーティストのバックバンドだったり僕自身の音楽だったりするんだけど、例えば、僕の曲で、僕が書いた時に意図してた音の表現だったり歌詞だったりってのがあるんだけど。Liveに来てくれて聴いてくれた人達とLive後にその話題になって話聞いてみるとね、「めちゃくちゃ良い曲だった。これがこうでカクカクしかじかでetc…」と、全然僕の制作意図とは関係ない捉え方で感動してくれたりするのね。それがまた僕らには新鮮でね。
実際は中々ない事なのよ、自分の曲の感想をお客さんから生の声で聞くってのは。

僕はこれまで書いてきた曲ってのは、圧倒的に歌モノよりインストゥルメンタル(楽器のみ)が多いんだけど、そうすると、歌詞が無い分、聴いてる側の頭の中で、その人それぞれで違う風景が浮かんできたり、人によっては歌詞が浮かんできたり、色や形まで、なんとまぁ様々で。
そこに関して、僕らは「癒そう」とか「感動してもらいたい」なんて思って演奏しない。昔はそんな時期もあったかも知れない。元々、僕らは誰かの音に歌に感動して、音楽を始めてきてるからね。誰かを癒したい・感動させたいって感情は当たり前のものかも知れない。でも段々と、そう思っちゃいけないんじゃないかな〜とも思ったり。
ちょっとした下地は見せるけど、色までは見せない、というか。赤色の車の絵を見せたら、それはもう赤色でしかないじゃない?(笑)。
最高な超絶バラードが出来ました、聴いてください、、、、って言われて演奏されたら、誰も感動しないのよ。芸人さんに、「このネタ、絶対ウケます!」って言われたら「ホントかよ」って構えるじゃない?こっちも(笑)。

僕らはシンプルに楽しみながら演奏する。
想いはもう、曲が出来上がった時点でその中に盛り込まれてるからね。

そうやって演奏して聴いてもらう事で、お客さんに自由に「何か」を「想像」してもらうわけです。な〜んにも制約を設けない。だって、音楽ってそういうもんでしょ?
意識を押しつけて想像性を欠かせるなんて、ミュージシャン誰もそんな事、したくはないはず。

確かに、ROCKとかになると、ある程度メッセージが強かったりするんで、それに同調出来るリスナーが集まればいいだけなんだけど、それはやっぱり「言葉」が導いてるもので、インストゥルメンタルになると、もうその言葉の壁は無いわけ。聴く側はもう自由に想像しまくれるわけですよ。フライアウェイですよ、はい(笑)。

そうやって色んな事を感じてきて、改めてステージに立ってみるとね、僕らはとにかく心の底からステージ上で音楽をプレイする事を楽しむって事が、オーディエンスに「何か」伝える1番分かりやすい方法なんじゃないかな〜と。

最近は配信アプリなんかでの演奏も増えてきて、見えないお客さん相手にチャットで歓声やコメントもらいながら演る事も増えたけど、やっぱりなーんにも考えずにガムシャラに熱く弾きまくってるとね、盛り上がってくれますよ。楽しそうに演奏してるのが伝染するらしい。

楽しいが伝染するって、
素敵じゃない?

■筆者information
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