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夏に制覇する“氷山”
ぜんざい・かき氷 特集2021

沖縄ぜんざいの店

Kugani

那覇市宇栄原

豆にマメに向き合った結果、豆×豆乳×きな粉の山が完成

那覇の住宅街を走行中、思わず2度見してしまう人だかり。誰もが白いモフモフを手に幸せそう…。早速その中心へ行くと、爽やかな野球少年と店主が笑顔で、並ぶ人たちに大きな白いモフモフを手渡していた。ズッシリした感覚に「タップリ入ってるな」と思えるモフモフの正体をご紹介! 

建物の一角で生まれるモフモフ、ルーツはなんとL.A.!アメリカの和食店で修行をし料理人として働いていた店主。料理の道へ入ったきっかけは滞在ビザの為の就職だったそうだが、その楽しさや奥深さに魅了され、7年に及ぶ料理人の日々を過ごした。

沖縄に戻りデザイン系の職に就くが、気付くと息抜きがてら美味しい沖縄ぜんざいを食べ歩き、研究をはじめていたそう。好きこそものの上手なれと和食で培った技術を活かし、独自の方法で豆を煮込み美味しいぜんざい作りに没頭した。
本当なら昨年開店だったが、納得できる煮込み具合・水加減・硬さ・豆の残り方を追求するあまり、さらに1年経ってしまい、今年8月に開店。全ては修行した和食店に恥じ無い、親方に失礼にならない“上等”を作り出す為と教えてくれた。

店主の親戚である青年は、夏休みを利用して手伝いに来ていた。将来有望な野球少年と聞き、しっかり写真に!いつの日か、彼のよそったぜんざいを食べたと自慢出来る日を期待!

日本食で学んだ技で、地元へ恩返しぜんざい

店前にはイートインスペース完備。ご近所さんはじめ、バイカーや子どもたち、私のように通りがかって気になったという人が多い。この周辺は甘味処がなく、ご近所さんに甘い物で一休みする時間を持ってほしいと、地元で開店にこだわった。ではドッシリとした重量感ある白いモフモフ氷山へ登頂開始!

豆の硬さはピカイチ!スプーンの上では形あるのに、舌の上でほどけるように崩れる柔らかさ。
甘さ控えめのぜんざいに、モッタリとした豆乳クリームときな粉のマメマメしいコンビがピッタリ!

白いモフモフの正体は豆乳クリーム。見た目ほど重くなく、軽い甘さで生クリームが苦手な人でも、進んで食べたくなる味だ。これは、このクリームだけを売ってもらい、パンやヨーグルト、コーヒーなど何にでもかけたくなる美味しさ!

氷に何をかけると良いアクセントになるか、色々と試し悩む中、「目には目を」の要領で思いついたのが豆乳&きな粉の豆攻めだったと教えてくれた。この選択が大正解!本当に口当りがなめらかでボリューミーなのに、サッパリとした味わいで老若男女問わずに人気の秘密となっている。

大きな幕に書かれた「一流レストラン」が気になり、立ち寄る人も多いKugani。店主のルーツを想う気持ちが、場所・味に大きな影響を与えている。そして冬場に向けて次はスープとパンの販売も検討、イートインスペースも徐々に拡張していく予定と今後の展望も話してくれた。

オープンしたばかりの新しい風がいつかL.A.のルーツに届く日まで。黄金(くがに)色のきな粉をモフモフにふりかける店主に会いに、美味しい白いモフモフを食べに訪れてはいかがだろうか。

沖縄ぜんざいの店 Kugani

住 / 那覇市宇栄原1-5-1

営 / 12:00〜18:00

休 / 月曜

駐 / 成し


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