SPECIAL INTERVIEW

KIFFO×那覇市制100年記念企画

那覇市魅力発信動画コンテスト

宮平貴子・神谷邦昭

KIFFO こども国際映画祭

【コンテスト概要】

募集期間/2021年7月〜11月30日
募集内容/那覇の美味しい食べ物屋さん、那覇に住んでいる素敵な笑顔の仲間たち、古い変わった形の建物達、歴史・観光・食べ物・文化・人などなど、那覇にはたくさんの魅力があります。あなたが100年先も子ども達に残したい那覇を60秒の動画にしてみてください。
※応募概要はインタビューの一番下に記載

こども国際映画祭を主催するKIFFOの宮平さんと神谷さんに、今回のコンテスト概要と、映画祭を始めたきっかけや思いを聞いた。コレを読んで、アナタも60秒動画の監督になってみよう!

60秒の映像コンテスト、はじまりは「こども国際映画祭」

●「こども国際映画祭」これまではどんな感じでしたか?
宮平さん:KIFFOは2014年にスタートした、子どもが映画祭にスタッフとして関わって、審査員も子どもたちが担当する映画祭です。小さい頃の多感な時期に、映画を通じて世界を広げてほしいという思いで立ち上げました。子どもがスタッフになったり審査員になるのが特徴です。
毎年県内の小学4年から中学3年までの、沢山のこどもスタッフが集まって行っていましたが、新型コロナが流行した2年前の琉球新報ホールを最後に、ワークショプやインベントは残念ながら中止していました。直近はzoomなどのツールを使って、オンラインで映画について話し合う会としていました。こちらから提案した映画を各自で見て、オンラインで感想を話合う、課題図書みたいな感じです。
県内全域を対象にしているので、実開催の時にも名護市や宜野座村から通ってくれる子どもたちもいました!

●では今回がコンテストになったのはどうしてですか?
神谷さん:元々このコンテストコーナーは「こども国際映画祭」にあったんです。
宮平さん:映画祭2回目からスタートしたコーナーで、初回は「家族っていいな」がテーマでした。映画って見るだけで人生の疑似体験ができるんです。そんな思いで映画祭は私がセレクトしたり吹き替えした長編を上映してきたんですが、作る側の思いにも興味を持ってもらえたらとこのコーナーを作りました。もちろん地元発の才能が発掘されればとも思っていました。短編映画の募集だと大掛かりになりそうだし、CMだと短すぎるし、と考えたのが60秒!実は色々詰め込め、かつ気軽に撮れる長さなんです。スマホでパッと撮って誰でも挑戦してほしいんです。
テーマがあるとそれ以外に広がらないと思い、コンテスト2年目からテーマ自由にしました。すると面白い作品も増えて、参加者も専門学生やプロの方、ドローンを駆使した映像など幅広くなり今の形になりました。今回は特別に那覇市政100周年と絡めてテーマを設定させてもらっています。
神谷さん:実はお手本動画をライターやモデルとして活動される安里ミムさんが作ってくれました。私達が過去に作った作品も少し公開しています。
宮平さん:お手本は良くも悪くも影響があるので、「コレくらいでも良い、こんなニュアンスもあり」と幅を広げるサンプルです。「100年先に残したい那覇市の魅力」というテーマ、那覇に関するものなら何でもOKだと思っています。本当に気軽に参加してほしいです!

●気軽でOKならやってみたくなりました!これまで印象に残っている作品はどんなものですか?
宮平さん:プロからの作品が必ずしも入選している訳ではなく、ワークショップで子どもたちが作ったストップアニメーションだったり、本当に幅が広いという印象です。根気を感じたものだと、ある専門学生さんが1人で同時に数本応募してくれ、ダークな作品と一緒に真逆の伝えたいことがハッキリ分かる作品も届いたり、年々その内容で成長が見えて面白かったです。
神谷さん:工夫をしている内にグランプリになった子もいて数年かけて腕を磨いたなと感じました。その後、この学生さんはあるミュージシャンの映像を一緒に作ったり、新しい挑戦もしています。

●コンテストをきっかけにステップアップする人もいるんですね!
宮平さん:私自身が大学時代に短編映画を作った時に、作りての面白さに目覚め、色んな事にも気がつき成長できたので、そんな体験を多くの人にしてもらえたら嬉しいです!

映像作品って大変なイメージ、それをくつがえす60秒!

●歌やダンス、様々なコンテストがあると思います。極端に言うと歌やダンスは体さえあればできますが、映画は物語を考えて出る人を探して、音楽もカメラも準備して、撮った後も編集して…、アウトプットするまでの工程が多く大変なイメージがありました。
近年、若い世代はスマホの登場で映像作成に大変なイメージをあまり持っていないかもしれません。今回「60秒で映像コンテストに出られる」のは、映像作りをいつものSNS投稿くらいの感覚である、身近な場所に引き寄せてくれた感じですね。
宮平さん:そうなんです!映像コンテストって聞くと構えちゃいますよね。でもこれは、編集すらしなくて良いと思っています。編集もスマホアプリで出来る簡単な切って貼るだけでバッチリですし、中には60秒の紙芝居を撮ったりと本当に自由です。CGを駆使してしっかり作る方もいますし、専門学生はプロジェクトチームを作り協力し合って1本を撮ったり、どんな形でもアイデアで勝負してもらえたらと思います!
実は、以前KIFFOでクリエイターを招いてのワークショップを行ったときに、同じ場所を定点で撮るだけでも物語になることに気づきました。以前ある釣り場だけの映像もあったんですが、ずっと見ていると色んな物が見えてくるんです。「釣り禁止」の看板が置いてあったりして、それだけで面白くなるんです。浜辺でカメラ前を人が通るだけでもドラマになるんです。本当に好きな場所を定点カメラで撮っただけでも、ここが好きだという物語になります。そして那覇市の残したい100年ってというのは、100周年にちなんだだけなので、100年を重く考えず残したいって直感で充分なんです!

●そんなに手軽なら、沢山できて迷った場合はどうしましょう?
神谷さん:何本でも応募OKです!12月頭には全作品ではないですが、セレクトして皆さんにも見ていただけるようにしたいと思っています。それを審査員の方にも見てもらう予定です。審査員には今回、大人審査員5名とこども審査員3名をお迎えします。

《審査員一覧》
山里孫存さん(沖縄テレビ・映画「サンマデモクラシー」監督)
翁長有希さん(キャリア教育コーディネーター)
オジャ・ラックスマンさん(沖縄ネパール友好協会)
高倉直久さん(ピックドット沖縄)
ティルウェーバーさん(琉球大学 国際地域創造学部教授)
こども審査員 3名

宮平さん:ティルウェーバーさんはドイツ民間大使でもあり、元々とても映画がお好きな方でご縁があり、映像関係の方ではないですがご協力いただいています。12月の1ヶ月を使って審査をし、1月に発表する予定です。

これからの「こども国際映画祭」はどうやっていくの?

●今後はどの様に開催される予定ですか?
神谷さん:次回の頃には、世間も落ち着いていてほしいと願ってはいます。やっぱりみんなで集まれる映画祭をしたいですね!予算は少なくても、工夫してみんなが持ちよって続けていきたいです。
宮平さん:まずは「10年」と思ってスタートしたんです。10年やれば変化が見られると。そうしたら子どもの成長って意外と早くて、初回に参加した小学生がもう専門学生になっていたりするんです。
このKIFFOの場があったからこそ、頑張れたという声も聞かせてくれ、私達もそうであれたらと願って続けています。ある日、参加者の小学生に「映画祭の宣伝を学校でもできる?」とチラシを渡したら、『学校でこんな風に話せる子はいない」と言われ、彼らの状況を感じつつも、そう言ってくれるくらい重要な場所なんだなと嬉しくもなりました。長年見ている大人ボランティアやOBOGのみんなも、ここで繋がってお互いの成長を見守り合っていて、色んな人間ドラマもあってかけがえの無い場所になったらいいなぁと思っています。
学校では自分の意見を述べたり、違っていることを「違う」と最初に言い出すのは難しかったりする、集団独特の社会もあると思うんです。さらに映画好きって少し個性的な人も多いかなと思います。そんな誰もが自由にいられて、気持ちを伝え意見交換できる場所でありたいとは思っています。
神谷さん:宮平さんから聞いた印象深い話があって、宮平さんが京都のこども映画祭に招待されたとき、台風の影響で京都の子どもたちが来られなくなり、その分まで1人の子が運営の色んな事をしている姿を見て、「すごいね!なんでもできるね!」と宮平さんが言ったそうです。すると、その子の第一声は「いや僕、学校の成績わるいし、頭悪いんで」と謙遜したことが印象的だったそうです。
成績表では評価されないすごい力を持っていても、成績が自分の価値と思ってしまうことがある。京都でもやはり映画祭や吹替え、審査員などを通じて子どもたちが生き生きしていたと聞いて、成績以外で自分の力を試せる場所、そういう場所の大切さを感じました。

●こういった学校でも家庭でもない活動でしか得られない経験は大切だと思います。KIFFOに込めた宮平さんの願いは、他にもどんな部分ですか?
宮平さん:「なんで子どももいないのに、こども国際映画祭をやるの」と色んな方に聞かれます。だけどこの映画祭をやればやるほど、自分が“1人で育ったんじゃない”と感じさせられるんです。映画祭きっかけに若狭公民館はじめ自治体と関わり、教師の苦労も知りました。子どもの時に安全に育って来たのは、どれだけ大人の努力があったか、どれだけ私達は守られていたかと気がついたんです。
将来、参加した子どもたちがそれを知り、また次の世代へ繋げて欲しいと思っています。映画祭立ち上げ当初、教育熱心な方もボランティアに参加してくださり、でも子どもたちに「指導」していて、それは違うなぁと思って、キャリア教育コーディネーターの翁長さんに相談し、子どもの自主性を伸ばすために、まずは大人が学ぶワークショップをしてもらったりしました。

楽しいは視野を広げる、そんな場所に

●こども国際映画祭1番の目的は教育ですか?
宮平さん:目的や目標ではなく、始めたきっかけはもっとシンプルで「自分が子どもの時にあったら良かったのに」を始めただけなんです。
立ち上げのきっかけは2014年、沖縄全体で成績を上げていこうと学校カリキュラムは学業中心に寄せ、文化事業を減らす傾向にシフトしました。そのときに「学校の文化事業が楽しかった私みたいな子はどうするんだろう?」と危機感を感じ、立ち上げを決意しました。

●映画好きな子どもたちを増やそうという感じですか?
宮平さん:私もある映画祭のボランティアに参加して、チケットもぎりをしたり裏方をする中で、より映画の魅力に気がつき、人前で何か出来るようになったり、苦手意識のあることも「映画が好き」という気持ちで、やろうと言う気持ちになったんです。
好きな事が関わっていたり、好きな事が他であったり、例えば好きな人がいたりすると、どんなことも頑張れるし楽しめるんです!だから大人ボランティアには、「とにかく“楽しい”の見本になってください」と伝えています。人生を楽しむ方法を学んでもらいたいですね!子どもから学生、大人、色んな世代が集まって何かをする環境も、社会を学ぶ上で大切なことだと思っています。

●楽しいと視野が広がりますからね!
宮平さん:そうなんです、先にもお話しましたが視野を広げたいんです。映画はそれができる唯一の芸術だと思っています。身近で手軽で大きな疑似体験が映画です。映画を見て人生が変わる人も多いですからね!
そして映画や物語は、言葉を超えた世界の共通項でもあるんです。初対面で生まれた国が違っても、同じ映画を好きというだけで、会話も関係も生まれ気持ちが通じ合うんです。
神谷さん:「鬼滅の刃」や「モータルコンバット」など、映画の枠を広げるコンテンツも増えています。そして日本人の有名監督など、個人名もどんどん出てくる時代になってきました。ぜひこれからも映画の広がりを、みんなで楽しめたらと思います。

映画祭をすることへのおもい、そして60秒で広げる世界

●ではこのコンテストや映画祭が沖縄を代表するものに!もっと大きく!と思いもありますか?
宮平さん:映画祭やコンテストは、私個人的にたくさんあったら良いなと思っています!その中で私はこの「こども国際映画祭」をしっかり届けていきたい気持ちです。だから大きくよりも、たくさん。(笑)
神谷さん:私は「NICE映画祭」というのにも開催2回目から関わっていて、色々あっていいと思っています。「NICE映画祭」は基本的にデザイナーや写真家など、普段からアートに携わる人が集まり、自分の映像を届ける場を作りたいと試行錯誤して立ち上がったものです。
制作業からプロデューサーなど色んな人がいて面白いです。若い力としてIDAの学生さんも関わっていたり、逆にとてもベテランもいますし良い交流の場です。コロナ禍でなければ、SDGs映画祭とかも立ち上げてみたかった気持ちがあります。
映画を見る習慣、作る習慣があれば、映画の価値は上がると信じていいるので、どんな小さな取り組みも映画業界の発展につながれば嬉しいです!
宮平さん:映画祭の1番魅力な部分は交流だと思うんです。作手同士、世代やジャンル、キャリアを超えた交流はとても貴重です。私も映画祭で出会った台湾の方とは作品造りにまで繋がったので、こんな機会は盛んにあってほしいです。ただ映画祭はオーガナイズが大変で、すぐ収益出るイベントではなく苦労も多く見られます。理解が深まって行いやすくなると良いなぁと思っています。

●では今回募集する60秒でも、誰かの世界を広げるきっかけになるかも知れないですね!
宮平さん:本当にそうです!だからこそ応募の方法も親子や企業、友人同士だったり、1人で何本も作ってみたり自由にしています。新たに撮影するものも良いですし、今スマホに入っている中に名作があるかもしれません。ぜひアイデアを形に気軽に応募してください。
映画に興味が無ければ好きなタレントさんが出ていたり、自分の好きな人や憧れる人が勧めていた作品を見たり入り口は様々です!どんな作品が好きか聞くと、その人となりが分かったりもします。外国の作品なら邦題だけでなく英題も知っておくと幅が広がります。ぜひこのコンテストも、映画も、新しい世界と出会うきっかけにしてもらえたら嬉しいです!

宮平 貴子(みやひらたかこ)
カナダの映画監督に師事、代表作は「アンを探して」(2009年)
その後2011年に故郷沖縄に株式会社ククルビジョンを設立。
映画「カラカラ」「カタブイ-沖縄に生きる-」をプロデュース。
沖縄の子どもたちにもっと海外の子どもたちの生活が描かれた、人間ドラマをみてほしいという想い、好きなことを通じて人とつながる映画祭を体験してほしいという思いから、2014年に「こども国際映画祭in沖縄<KIFFO>」を立ち上げる。
2015年の短編作「わたしの宝もの」は京都、ドイツ、台湾、監督など、国内外の6つのこども映画祭に招待された。

神谷 邦昭(かみや くにあき)
2016年よりKIFFOの事務局長を担当。その後ククルビジョンの正社員となる。
自作の小説「素晴らしきクソッたれの青」を2017年に短編映画化し、第5回新人監督映画祭で準グランプリを受賞。

KIFFO オフィシャルサイト
https://kukuruvision.com/kiffo/
「カタブイー沖縄に生きるー」DVD発売中
https://shop.kukuruvision.com
依存症って何?てたカモプロジェクト進行中!
https://www.youtube.com/channel/UCB4f37RBVKwbB9eqSu7TOOg

コンテスト募集要項

募集期間/2021年7月〜11月30日
応募締切/2021年11月30日(火)23:59着
応募資格/那覇市に対する想いがあれば、沖縄在中を問わず。どなたでも応募可能
     ※未成年者は保護者の同意が必要です。
参加料金/応募は無料(インターネット使用に関わるパケット代金などは応募者負担)
結果発表/2022年1月末(配信予定)会場は新型コロナの様子をみて調整
審査方法/こども審査員・大人審査員による審査で金賞・銀賞を決定
受賞目録/<金賞>図書カード5万円&ハニーフュージョン商品券
     <銀賞>図書カード3万円
     <審査員特別賞>ホテル宿泊券
     <観客賞>ホテル宿泊券
応募方法/①KIFFO事務局(kamiya@kukuruvision.com)宛にメール送信。事務局からの返信メールに記載された方法にそってご応募ください。
問合わせ/kamiya@kukuruvision.com(担当:神谷)
*ご注意*持ち込み、郵送などでのDVD送付、テープなどの送付には対応できかねます。

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