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夏に制覇する“氷山”
ぜんざい・かき氷 特集2021

並里みるく堂

金武町金武

田芋農家による、田芋のための、美味しい甘味処

金武町の田芋と言えば有名だが「田芋白玉」はココだけ。もちもち感が強く優しい甘みで白玉と呼ぶが薄っすらグレー。そんな田芋白玉入り沖縄ぜんざいをメインに、クレープや果実氷、季節によっては田芋の田楽・田芋まんじゅう・田芋焼きプリンを販売する並里みるく堂。

『美味しい!絶品!と聞いて行ったのに開いてなかった』と、SNSでは幻の店と呼ぶ声も見かけたので、早速その真相を確かめに!その理由は店主が田芋農家さんでピーク期は畑にいる時間が長く、週末や予約での営業期間があるのだと教えてくれた。

5年前にご両親の地元である金武町へ移り住んだ店主・伊芸さん。関西で働く中、沖縄で出会った田芋は「まだまだ本土に知られておらず開発の余地がある」と魅力にどっぷりとハマったそう。そして直売所も少なく、南部など遠方からも求める人が多いことを知り、若い人や様々な世代にさらに身近になってほしいと甘味店をスタート。

一緒に働く下垣さんも関西から、2人で田芋やフルーツを美味しい甘味にしているそう。果実氷のフルーツも基本的に地元産、商品化にいたらない不揃いのものを低価格で仕入れ、自然に美味しいと思える方法で甘味にする。だからこそワンコイン前後の良心的価格が実現している。これも多くの農家さんより「なにか出来ないか?」という声かけがあり生まれた商品で、全ては素材を活かすための並里みるく堂なのだ。

氷はその場で食べて、クレープはお土産に!時にはお米も?!

種類豊富な果実氷もだが、取材時カウンターに置かれていた米が気になり尋ねた。こちらも伊芸さんが作ったお米で、田芋は水田で栽培されることもあり、農家さんの多くは時期をずらして田芋と米の両方を作っているのだそう。確かに金武町は米も有名、この島米ひとめぼれ新米は5kg1800円で販売される。

薄っすらグレーの田芋白玉と、多めの豆が特徴のぜんざいを見せてもらった。蓋をするように小ぶりだがしっかり詰まったキメの細かい氷山が作られる。早速、小高い丘のような氷山へ登頂開始!その一口目でまたしても旨さの秘密を発見!この氷がタダモノではない!良い香りでなんだか落ち着く味がする…

うっすら黄色いさんぴん茶氷は、きゅっと詰まっているけど柔らかくてゴクゴク飲むように食べられる。
多めの豆がしっかり煮込まれており、シンプルだが甘め。さんぴん茶のサッパリ感との相性は抜群!

その正体はなんと「さんぴん茶」!このさんぴん茶氷がスッキリサッパリ効果を生み、夏場の暑い時期は爽やかな気分にしてくれる。並里みるく堂でもう1つ人気なのがこのアイスクレープ、冷蔵庫の中に冷え冷えでスタンバイ!フルーツとアイスがぎっちり詰まった甘いクレープは、手軽に食べやすくお土産にも喜ばれている。

取材中もご近所さんが差し入れをもって遊びに来たり、1人で来店した男性がフワフワで可愛い見た目の果実氷を食べ休憩をしたり、地元の人が集まる場所にもなっている。例年なら近くの公園では大きな噴水が立ち上り、水遊びで訪れる親子も多いそうだ。

店内には同じく地元産の美味しいものが並び、観光名所も近くご近所さんが集まることから、案内所のようなアットホームな雰囲気の店造り。夏場は水〜日曜に営業、冬場は週末のみ営業の期間もあるので、その日ごとに営業時間も併せてしっかり公式SNSで確認して訪れてみてほしい。

並里みるく堂

並里みるく堂

-ナミサトミルクドウ-

web

住 / 金武町金武762

営 / 14:00〜18:00
※土日は11:30〜
※11月後半〜4月は土日のみ営業

休 / 月・火曜、不定休

駐 / 無し

NEW PICKUP


やきいも

車内カーナビを頼りに所在地の住所を入力し訪ねると周囲は緑に囲まれた中に「焼き芋」という幟(のぼり)が見える。その幟のそばには「名前の無い美味しいやきいもやさん」がある。

桜杏(那覇市)

「人々の健康のお手伝い」をしたいという小さな母娘が経営するお店の大きな思いは店内の商品からも感じる。