ARTIST INTERVIEW

伊禮 俊一

いれい しゅんいち

青空と太陽が似合うポップチューン「南国ビート」に乗せて、リリースのお知らせを届けてくれた伊禮さん。近況やアルバムに込めた思い、そして実はあんなこともしていたという驚きの話を聞かせてくれた。
お話最後には7月に行われるワンマンライブのお知らせも!

南国ビートにのせて届けたい想いは「ゆっくりやろう」

●伊禮さんといえば、県外イベントでの活躍も多かったですが、なかなか県外へ行けなかった最近の活動、どんなことをされていましたか?
やはり配信ライブをしたり、それも自宅からですね。後はライバーとしての活動なども行っていました。今回の音源にも繋がりますがDJ SASAさんとは昔から知り合いで、2〜3年前くらいから沖縄の映像と癒しのBGMを合わせて発信するYouTubeを一緒に立ち上げました。『癒しのソルフェジオ周波数』を使い、動画をアップし、そこから新しいファンができたりもしました。
そんな風に2人でデータを作成してアップすることをしている内に、沖縄レコード商事さん声をかけていただき、ずっとCDを出していなかったので『南国ビート』の発売をすることになりました。音源化されていないけどライブで演っていた曲や、昔からの人気曲、新曲も入れて沖縄の風を感じるアルバムに仕上げました。そしてプロデュースをDJ SASAさんにしてもらっています。

●前作から10年ぶりというのは待望の発売ですね!10年…、伊禮さんは何をされていたんでしょう?
10年前は大手ビクターからアルバムを出して、その後はフラフラとしてみたり…。(笑)
その中で実は俳優もやってみたり、ライブ活動しながらですが少し違った業種を見てみたり、そういった自分探しじゃないですけど、今までとは違ったものを見てみたいって時期でした。交友関係も広げたいと思ったんです。

●俳優業って意外でした!でも伊禮さんは背も高いしイケメン俳優さんにすぐなれそうです!どんな役柄をされたんですか?
出演したのは映画なんですが、初めての演技で殺し屋役をやらせてもらいました。
なんだか落ち着きのない少し変わった雰囲気の人物で、几帳面なのに畜生でこの人物になりきるっていうのがとても不思議な感覚でした。監督が僕に決めてくれた時に「君はすごく爽やかに見えるけれど、中が黒いんだ。俺はそれ分かるぞ!」って強く言われました。一度やってみるのもいいかなと思い挑戦しました。そんな風に抜擢していただくことって、なかなか無いと思うんです。オーディションではなく、知り合いに紹介をしてもらい、監督とご飯を食べに行き、話をしているとこの役にピッタリだと決めてくれました。
まずはこの人物になりきって履歴書を書くんです。役柄の気持ちや環境、考え方を知るための訓練なんですが、自分が演じる人物の人生を文字で書きながら想像して、自分の気持ちで色んな部分を見つけていくんです。僕が挑戦した殺し屋は、生まれが福岡とか小倉辺り、早い時期からシングルマザーで育って…と人生を見ていくと、生きていくのに色々と悪いことをしてきて結局は殺しで生活するようになるまでが理解でき、無駄な殺しはしないけどやる時はしっかり仕留める真面目さや、神経質ゆえのキレイ好きな部分など、人物像を自分の中に作り上げていく感じは楽しかったです。そうすると自然にセリフが、それらしく出るようになりました。
映画は2015年の「残波 ZAMPA」という作品です。玉城流翔節会の節子先生が出演されたり、沖縄のリアルさや隠されている闇の部分にもスポットが当たる映画でした。

●そんな俳優時代もあった昔と今、ご自身で変わったなと思う部分はどんなところですか?
昔は本当にがむしゃらでした。イクマあきらさんにサポートをしてもらいつつ、音楽を色々な形にできていたというのもあります。昔から歌手になりたい気持ちが大きくて、大学を卒業してから活動を始めたんです。親には『27までに目が出なかったら島に帰ってきて公務員やるよ』と言っていました。
だから、それまでにデビューが出来なければヤバイぞと追われる気持ちで活動しながら、プロデューサーに聞いていただいたりしつつ、デビューしてからも事務所が持ってくる仕事や曲を本当に良いか悪いか考えないままに受け入れ、ネタもたくさん作って事務所の先輩にアドバイスを聞いたりがむしゃらでした。
そんな風に商業ベースに乗らないと売れないという考え、全く無くなった訳では無いんですが、常に気が付かないストレスがかかり続けて心身を壊すまでになっていた頃もありました。だから今はどちらかというと、ストレスを排除する考え方になり ましたね。
今回のアルバムに収録している楽曲にも、そんな面はとても反映されてると思います。アルバム全体のイメージやタイトルは『南国ビート』ですけれど、歌詞の内容はゆるく無理しないでいてほしい気持ちが込められています。大人になると、どんな人でも気が付かないストレスを受けているんじゃないかなと思うんです。たまにはそこを抜け出して、沖縄のなんかこう人とか地域とか風土とかの暖かさや優しさ、気候ももちろんですけど、別の地域から入ってきた人にも変わらず注がれる大らかな空気、全て許してくれるような包容力をテーマに作っています。

伊是名島が生んだ三線王子、いつでも心には故郷がある

●伊禮さんの活動の中で、長く付き合っている大切な場所があるそうですが、どんなところですか?
沖縄県内はもちろんなんですが、関東に行くことが本当に多かったんです。昔は事務所が東京だったのもあり、県外での活動はほとんど関東圏でした。沖縄っぽいライブイベントや沖縄居酒屋、関東近郊のエイサー祭りとかに長く声をかけていただいています。今年に入って行った川崎で行われている沖縄フェスもそのひとつです。
過去には六本木が多かったですが、近年は目黒なども増えています。沖縄では若い方にも多く応援してもらっているんですが、基本的には応援してくださっている方々は、年齢層が高い人が多いので、皆さん「王子さま」的な感じで応援してくれています。(笑)とてもありがたいです!

●もしかして沖縄から来た“三線王子”と呼ばれているかんじでしょうか?
そんな風に言ってくれる方も多いです。ありがたいことに。(笑)なのでどこへでも呼んでもらえたら行きますし、関東近郊での繋がりはずっと大切にしています。

●伊禮さんといえば伊是名島出身というのも有名ですが、故郷を想う気持ちではどんなことを考えますか?
実は毎月、伊是名島出身の人だけが集まる、異業種交流会のようなイベントがあるんです。そこでは大手スーパーの会長さんや名嘉睦稔さんを代表するアーティストさん、色々な方がいらっしゃるんですが何かの経営者の方が多いんです。そんな風にお忙しい皆さんがわざわざ毎月集まるんです。
島の人と、島と繋がっていたい、自分の故郷を大切にしたいって気持ちを強く感じる場所です。仕事とかでなかなか帰れはしないけど、自分たちのアイデンティティは常に大事にしたいという想いがあります。伊是名島は過疎化で人は少なくなってきていますが、そういう繋がっているみんなで島はアップデートしていっていると思います。

●本島で詳しい方は少ないと思いますが、伊是名島はどんな島なんでしょうか?
まず伊是名島はハブがいない島です!昔に海水で一層されたなどの諸説ありますがハブがいません、だからハブに噛まれて死ぬことはない安全な島です!(笑)
他にはYouTuberのカミヤマライトゲームさんが動画をあげていたりするように、海がキレイで魚が多くて、釣り好きな人が憧れる場所でもあります。後はモズクやお酒かなぁ、離島らしい雰囲気が味わいたい人にはバッチリの場所です。とにかく沖縄の離島に行ったことのある人なら分かる『時間の流れ』が感じられます。那覇とも違っていてユッタリとしていて不思議な場所なんです。
今はホテルも建っていなくて観光の島って感じではないんですが、他の離島より沖縄の離島そのままの雰囲気は残っている、自然な島です。那覇空港から1時間半くらい、今帰仁村運天港から船で1時間。僕も正月やイベント、コロナ禍の前までは結構帰っていました。
もちろん僕の歌の中には、そこで生まれた歌も多くて、島の事や僕が生まれた家の事を歌っていたりもします。

三線を持って次はどこへ、温めたビートは南国から全国へ

●伊禮さんの次の目標や興味があることはどんなことですか?。
音楽はもちろん、今ラジオをやってはいるんですがもっと喋ってみたいです!例えばテレビでレギュラー番組を持ってみたい夢もあります!バラエティー?レポート?そこまで内容は考えていないですが、まだ見ぬ世界をこれからもどんどん見てみたいです。
演技をした時に、性に合ってるかな?と思った部分もありますが、後は見てくれる人の判断ですね!(笑)その役柄が僕に似合っているかどうか。でも自然のことや沖縄文化の事を伝えていく、ナレーターとかに挑戦したい気持ちがあります。
後は普段ブログを書いているんです。文章を書くのが上手いとかとっても好きという訳ではないんですが、普段の自分とは違った印象で書いてみたり、思っていることを残していける事に魅力を感じています。そしてスピリチュアルな話も好きなので、その体験を書いたりもします。デビュー前に声が出なくなった経験があり、藁にもすがる思いでスピリチュアル系の本を参考にしたら、何だか上手くいったことがあったんです。だから風水とかにも興味があります。

●そうしたらいつか、その知識を活かした「運気が上がる風水ライブ」されるかもしれませんね!
そんな風に勉強できたらぜひ!風水もできるアーティストとして活動します(笑)。
最近はアウトドアにも興味が出て、友達に連れられて釣りやゴルフに行ったり、体を動かすって気持ちいいなと思うようになりました。前は朝早く起きるの苦手だったのに、今は早朝から昼過ぎまでゴルフをやったり、自然に囲まれた場所を歩いて、やっぱり沖縄って良いなってなるんです。

●まずは近くワンマンライブがあるんですよね?ライブへの意気込みはどうでしょう?
最近のスタイルはDJと一緒なので、バックではDJが作り上げるサウンドがあり、スクラッチやサンプリングなどのDJプレイに、三線の生演奏と歌が乗っかって新鮮な楽曲になっていると思います。久しぶりに見てくれる人には、新しさを感じてもらえる気がします。
最近やっていた配信系のライブでは、昔からずっと応援してくれるファンの皆さんだけでなく、『沖縄らしさ』を求めて観てくれる人もいたので、メインは歌三線で民謡から始まり、ギターの弾き語りをしてみたり、カラオケを使った懐メロリクエストのコーナーなんかもありました。長い時には3時間ほど、週に何度かやっていた時期もあります。
それをずっと観てくれていた方にも、新鮮さを感じてもらえるライブだと思います。沖縄での久しぶりのリリースライブなので、良い感じの振り付けとかもあるし最高の歌で、癒しと楽しさの両方を届けられたらと思います。みんなが元気になるようなライブを届けたいと思います!

●アルバム「南国ビート」の楽曲も、ちょっぴり紹介していただけますか?
表題曲の「南国ビート」は軽快なリズムに素敵な沖縄が詰まっています。
そして2曲目に入れている「プレシャス デイズ」には祖父が亡くなった時の感情を綴っています。皆さんにも同じ様な気持ちがあるかもしれないんですが、伊是名島の学生たちは高校生活からは本島に来るんです。お盆や正月などは帰るんですが、普段は家族に会うことが無いんです。祖父が亡くなった時、肉体としては亡くなっているけれど、なんだか前より近くにいてくれるような感覚になったんです。今までより強く支えてくれているというか、そんな不思議な感覚を綴った大切な曲です。
他には僕らしいと言ってもらえる昔ながらの楽曲をリカバーしたり、DJ SASAさんと作る独特の空気がある沖縄民謡のカバーなどを収録しています。

●それでは最後に読者の方へメッセージをお願いします!
ファンの皆さんからもらった声、あの民謡を歌ってほしいとか、あの曲のリカバーも聞きたいとか、そんな声を詰め込んだアルバム「南国ビート」。制作自体は普段からライブで歌っている曲も多くスムーズでした。伝えたかったメッセージもしっかりしていたし、レコーディングは2月に行ったんですが、楽曲制作含め半年かかっていないスピード感のある作品です。
三線の弾き方を変えてみたり、新しい部分もたくさん感じてもらえると思います。とにかく多くの皆さんに聴いてもらいたいです。サブスクでも聴いてもらえます!色んな沖縄を感じられるアルバムになったので、ぜひCDを手にとってほしいですし、これからライブでもお会いできるのを楽しみにしています!

PROFILE
伊是名島(いぜなじま)出身。10代より三線を取り入れた新スタイルの楽曲作りを始め、2007年「夏鮮想歌~かっせんそうか~」でインディーズデビュー。2010年ビクターから『先生』でメジャーデビュー。サマーソニック、神宮花火大会・24時間TV・NHK『SONGS』、などにも出演し、沖縄県内外で活躍中。2022年4月、10年ぶりのアルバム「南国ビート」をリリース!!
沖縄県立芸術大学・琉球古典音楽学科卒業。琉球古典音楽・安富祖流弦声会、三線の教師免許も持つ。

WEB/https://peraichi.com/landing_pages/view/shunirei
YouTube/https://www.youtube.com/channel/UCaLtHnWsx2YiYIkjptyXYmQ/videos
Twitter/@Shunichi_Irei
Instagram/@shunichi_irei

RELEASE INFOMATION

「南国ビート」
2022.4.20 on sale
ORCD-2201/2,000円(tax in)
購入:『南国ビート』特設サイト
M1 南国ビート
M2 プレシャス デイズ
M3 夏鮮想歌~かっせんそうか~
M4 ハイサイ沖縄ぬちゅらかーぎー
M5 安里屋ユンタ
M6 月ぬ美しゃ
M7 ハナミズキ
M8 先生

LIVE INFOMATION

●伊禮俊一「南国ビート」リリースライブ

日:2022年7月16日(土)
場:桜坂セントラル
時:開場18:30
  開演19:00
料:前売 3,500円(税込)
  当日 4,000円(税込)
  ※全席自由 ※ドリンク代別
  ※整理番号ナシ ※未就学児入場不可
問/098-898-1331(ピーエムエージェンシー)
チケット発売
 ○イープラス/https://eplus.jp/sf/word/0000035108
 ○ローソンチケット/https://l-tike.com/search/?keyword=84887(Lコード 84887)
 ○チケットぴあ/https://t.pia.jp/pia/search_all.do?kw=216-647(Pコード 216-647)
主催:沖縄レコード商事
後援:バックステージマネジメント


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