SPECIAL INFOMATION

母校・浦添工業高校から激励を

男子グレコローマンスタイル77キロ級

屋比久 翔平 選手

オリンピック出場おめでとう会

いよいよスタートした東京オリンピック・パラリンピック。沖縄からも、注目の空手・喜友名諒選手はじめ様々な種目に選手が出場している。今回は県出身選手としては過去最多10名が出場、選手に関係する学校や職場・地域などでは横断幕や激励イベントが見られる。

沖縄から初・五輪レスリング代表!試合は8月2日

県立浦添工業高校でも試合を控えた7月28日に、男子グレコローマンスタイル77キロ級に出場する屋比久翔平選手の応援会が開かれた。筆者も同校卒業生ということで、この応援会を取材させてもらう事ができた。
在校生のアイデアや等身大の気持ち、同窓会・教職員らのたっぷりの愛情をお伝え!

屋比久選手のお父様で世界選手権代表の経歴を持つ屋比久保さん(中央)

夏休みの校内、校長室前にソーシャルディスタンスをとりつつも、ザワザワ人が集まってきた。そこに現在は県立北部農林高校の先生である、屋比久選手の父・屋比久保さんが登場。新聞記者や職員が見守る中、こじんまりとした会はスタートした。
本来は激励会が6月に予定されていたが、緊急事態宣言の影響もあり延期。再調整されるも開催は叶わず中止になっていた。それでも浦添工業高校から初のオリンピック選手!このままでは…という気持ちから生徒会が企画を立ち上げた。

同校の同窓会長を長年務める上間保彦さんが激励のメッセージを送った。
生徒会を代表して3名が参加し、応援会の司会進行や贈呈役を務めた。

生徒会が提案したのは、各クラスで応援メッセージを色紙にまとめて贈ること。そして体育の授業時間に動画を撮影し、屋比久翔平選手本人がいつでも気軽に見られるようにとの工夫もされている。そう、こういったメッセージは本当に嬉しく、時に何かを頑張る人を応援するだけでなく、落ち込んだ時や辛い時に気持ちを支え、助けてくれる宝となるだろう。

冒頭では浦添工業高校のレスリング部監督・伊計孫実先生より、翔平選手と父・保さんの経歴が紹介された。
伊計先生「屋比久保先生は全日本のトップを走っていた選手。オリンピックを目指し、手の届く場所にいたけれど選考試合の決勝戦で事故が起きて怪我をし、断念せざるえなかった。沖縄に戻られてからは指導者として、後輩の指導にあたっている。翔平選手が小さい頃はポチャッとした可愛らしい少年だったが、さすが保先生の血を引き中学・高校と全国3位、高校・大学でチャンピオンになり、国体や全日本と連覇中。大学4年時にリオオリンピックを目指したが世界予選でなかなか勝てず、そこから5年を経て今回アジア2位として東京オリンピック出場を決めた。色んな歴史を見てきた身として、開会式を見た瞬間は込み上げるものが多く、電話で保先生と感動を分かち合いながら涙した」

そして在校生からの記念品とメッセージが保さんに渡され、次に同窓会長の上間保彦さんから応援の言葉があり、卒業生・同窓会一同から応援の気持ちとしての目録が贈られた。
上間さん「5年前、そのずっと前からオリンピックを目指して頑張っていた姿を知っています。みんなで心から応援しています」

激励する同窓会長の上間保彦さん(右)と屋比久保さん(左)


学校職員を代表しては、波平校長からメッセージと全職員から応援の気持ちとしての目録が贈られた。
波平校長「出場おめでとうございます。翔平選手がアジア大会で準優勝しオリンピック出場が内定した時に、レスリング部の先生から報告がありました。その時の感動はコロナ禍で学校生活も厳しい時期に明るい話題で、ここの卒業生がオリンピックに行くという大偉業は、全生徒や職員みんなに夢と感動を与えてくれたと思います。少しでも本人がリラックスして頑張れるように、激励として全職員から気持ちが集まりました。本番はテレビの前で一生懸命、応援します」

激励する波平孝夫校長(左)と屋比久保さん(右)

父の夢を果たした、次は勝利という自分の夢を叶えに行く

屋比久翔平選手に贈られた記念品や色紙。校内には偉業を伝える内容が張り出されている。

最後に本人に変わって父・保さんが、大会までの道のりと、試合直前の様子を伝えてくれた。
屋比久保さん「今日はこの場を設けていただき心から感謝します。本人はずっと合宿続きで7月12日からはナショナルトレーニングセンターでの最終調整に入っています。試合前は親子でも集中させるために連絡しないが、側にいる奥さんへ連絡をとり日々の様子を聞いています。減量もバッチリだと良い報告を貰っています。思えば小学生からレスリングを始めたがなかなか勝てず、中学3年で初めて3位になり、海外交流もしつつ高校生ではいくつかの優勝が出来ました。大学進学は私と妻の出身校である国士舘大学を強く希望してくれるも、本人の目指すグレコローマンスタイル指導者がおらず、指導者の揃う日本体育大学と迷う場面もありました。日本体育大学進学後は多くの先輩や先生たちに支えられ、世界に通用する選手へと成長、リオを目指した時は駄目だったが、4年プラス1年を経てアジア大会決勝で、自力でオリンピック出場権を勝ち取ってきました。本番は世界のベスト16が揃いしのぎを削ります。前日行われる抽選によっては、世界チャンピオンと1回選で当たる可能性もあります。翔平選手はオヤジの夢(オリンピック出場)を叶えたから、次は自分の夢、オリンピックでの勝利と話してくれます。あらためてその立場の素晴らしさと、学校関係者、県民の皆さんの気持ちを伝えて、見ている全ての人の希望や夢も叶えられるよう、応援を伝えていきたいと思います。本当にありがとうございます、8月2日はぜひ期待して見てほしいと思います」

生徒会の仲吉涼夏さん、饒平名華心乃さん、片寄空美さん(左から順に)

会が終わった後に応援会を提案し司会進行や準備を務めた、生徒会の3人にお話を聞いた。実は屋比久翔平選手がオリンピック出場を決めるまで、卒業生であることを知らなかった生徒もおり、素晴らしい先輩の登場に、学校中が感動したそう。本当は応援メッセージを書いている動画を、学校のウェブサイトへ掲載し見てほしかったとの思いも教えてくれ、今の大変な学校生活の中で、工夫して企画されたこともうかがえた。

片寄空美さん(3年・デザイン科)「今回、初めて先輩だと知たんですが、ネットで調べたり色んな話を聞いて、小さな頃からめちゃくちゃ頑張っていた選手なんだなと思いました。こんな先輩が卒業生だと言うことがとっても嬉しいです」
饒平名華心乃さん(3年・調理科)「卒業生にレスリングの凄い人がいるというのは知っていたんですが、どういう実績を持っているとまでは知らなかったです。オリンピックと聞き本当に凄いと驚きました。強そうなオーラが出ている人だなと思いました」
仲吉涼夏さん(3年・調理科)「私もオリンピック出場で存在を知ったけれど、自分自身も小さな頃から空手をやっていたので、格闘技ではないけれど似たような気持ちを感じられて親近感が湧きました。沖縄からオリンピック出場というのは凄いと思いました。強そうだな、会ってみたいなと思いました」

実は3人とも、まだ屋比久翔平選手が戦う姿をリアルタイムでは見たことが無く、オリンピックで戦う姿にワクワクしていると話してくれた。最後に3人から屋比久翔平選手へ応援の言葉をもらった。
饒平名華心乃さん「沖縄から、ちょっと距離はあるんですが心から応援しています!頑張ってください!」
片寄空美さん「コロナ禍で練習が削られたり大変だったと思いますが、オリンピックの舞台では悔いの無い戦いで頑張ってください!応援しています!」
仲吉涼夏さん「東京オリンピック出場おめでとうございます。浦添工業高校の生徒として誇りに思っています。コロナ禍での練習もですが、規制の中でやる試合はいつもと違う環境で大変だと思います。それでも精一杯楽しんで、金メダルを目指して頑張って下さい!応援しています!」

最後に全員で記念撮影を行った。

浦添工業高校から初のオリンピック選手、屋比久翔平選手。
たくさんの期待や夢を背負い、イレギュラーな状況下で望む大舞台は、困難や戸惑いも多いのではないかと思われる。しかしその大舞台での経験は、どんなものであっても人生のメダルとして輝き、翔平選手ご自身だけでなく多くの人の希望となるはず。
万全の体制でリラックスして、悔いなく楽しんで戦う姿に期待をしたい。

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