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あざま共同売店

執筆者:照屋武志

南城市

ファンクラブがある共同売店

平成18年1月1日、佐敷町、知念村、玉城村、大里村の合併によって誕生した「南城市」はハートの地形をしていることから「ハートのまち」とも言われている。そんな南城市に知念安座真という集落がある。沖縄本島と神の島といわれている久高島を結ぶ「安座真港」や海水浴で賑わう「あざまサンサンビーチ」などは沖縄県内でも有名な観光名所だ。

今回、そんな安座真地区に珍しい売店「あざま共同売店」を見つけた!

「共同売店」といえば、記事をご覧頂いているみなさんはどういうイメージをもたれているだろうか?コンビニエンスストアという便利なものがある時代、名前に馴染みが無い人もいえれば記事を書いている私のようなコンビニエンスがないような地域で育った私のような人はなじみ深いかも知れない笑。

共同売店の多くは北部に点在している。いわば「みんなで共同出資し共同運営する商店」である。いまでは便利なコンビニエンスストアが台頭する時代、共同売店は沖縄県北部地域では概ね70店舗ほどしかない。そのような状況の中で、なぜ今共同売店を設立したのか、設立者の藤原明美さんにお話を伺った。

あざま共同売店2018年写真

「あざま共同売店」を切り盛りするのは岡山県出身の藤原明美さん。
沖縄に住みたいという強い憧れから2015年に沖縄へ移住。当初は那覇市に住んでいたが、その後、南城市へ移住。南城市に移住し、県外者でも受け入れる南城市の地域性に心を惹かれ、「地域のために何かしたい」という思いが強くなったという。そこで地域の拠り所(ゆんたく場)となる場所をつくりたいと思い、クラウドファンティングを使って共同売店の設立を考えたという。目標金額に達し、県内で初めてクラウドファンティングを利用した「あざま共同売店」は2018年11月4日に開店し、2022年に店舗の立ち退きにより一度閉店の危機がありながら、現在の場所へ2023年4月に再オープンしている。

店内はコンパクトな作りとなっている。店内には弁当や飲み物、タバコ、そして日用品など生活に必要なものが揃っている。また、近所のおじいちゃんやおばあちゃんが育てた農産物も販売している。藤原さん曰く「作りすぎて直接共同売店で販売してくれないか?」と直談判するとか笑。まさに地域の為の共同売店である。

日用雑貨のみならず、Tシャツやトートバックなどあざま共同売店独自のグッズも販売されている。

一度閉店危機に陥った際、南城市知念安座真区の人々が発起人となり「あざま共同売店ファンクラブ」が立ち上がったという。「あざま共同売店ファンクラブ」創設以後、共同売店独自のグッズを協力者とともに作成したり、例年2月から10月の第2第4土曜日に「あざま土曜夜市」など積極的にイベントを開催するなど新たな取組みに挑戦している。

あざま共同売店

あざま共同売店

-アザマキョウドウバイテン-

住 / 〒901-1502 沖縄県南城市安座真1141-1(安座真港近く)

電 / 080-7040-8747

営 / 基本6時30分から18時00分(場合によって変更有り)

休 / 不定休(Facebookやインスタグラムにてお知らせ)

駐 / 無し(近くの有料駐車場へ)

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車内カーナビを頼りに所在地の住所を入力し訪ねると周囲は緑に囲まれた中に「焼き芋」という幟(のぼり)が見える。その幟のそばには「名前の無い美味しいやきいもやさん」がある。

桜杏(那覇市)

「人々の健康のお手伝い」をしたいという小さな母娘が経営するお店の大きな思いは店内の商品からも感じる。