ある詩人の場合 第3回


詩人と朗読


もう6月も下旬になる。
今年は、詩の朗読会を開催できていない。
昨年は、かろうじて1回開催できた。
人数を制限して、昼夜2回公演にした。
今年は3月や5月に開催したいという思いはあったが、コロナの状況は思わしくなく、また昼夜2回公演をする元気もないので見送った。

2月の初め、友人からClubhouseを勧められた。
朗読の配信をするのに良いのではないかと。
1人で配信するのは15分と決めていた。
昨年の春に視聴した、シンガーのManamiさんのインスタライブが15分間で、ちょうど良かったからだ。
ラジオのように何かしながら聴くのではなく、もっと集中して聴きたいので、配信は短めな方がありがたい。
しかし1人での配信は、3回目で心が折れてしまった。

今度は友人と一緒に配信することになった。
これは楽しい。
頻繁に会えるわけでもないから、電話のようでもあり、シークレットゲストや、飛び入り参加のスピーカーを呼んで楽しんでいる。
Clubhouseは聴く人が限られているので、本当はインスタライブで朗読するのが、多くの人が視聴しやすくて良いのだろうと考えている。

詩を書くだけでいいのに、なぜ朗読したがるのか。
ラジオばかり聴いて育ったのは大きい。
また、小さい頃から人前で歌ったり喋ったり、劇をしたりする機会が多く、そういったことに抵抗がないのである。

高校の演劇部で、朗読劇の楽しさを知った。
大学の文芸部で、大学祭の時に朗読をした。
詩に合ったBGMを決めてくれる先輩がいて、ありがたかった。

社会人になって住んでいた東京では、詩人の天沢退二郎さんから、明治学院大学での朗読会に呼ばれた。
帰沖してからは、図書館や、詩人の先輩、バンドをしている友人知人から呼ばれて朗読をした。
友人からの勧めで、毎年2月に行われる桜坂劇場を中心とした街フェスSakurazaka ASYLUMに応募して出演したことも。
賛美チームVectisに加入してからは、コンサートで、コンサート用の詩を作って朗読することも恒例になっている。

一昨年からは、単独で朗読会を行うようになった。
ほぼ同時期に、友人が朗読会を手伝いたいと言い出したことと、会場を提供してくれる方に出会ったのがきっかけだ。
ピアノ伴奏をいつも快く引き受けてくれる、まり姉ちゃんにも感謝。
コロナが落ち着いたら、たまには、どこかからお呼ばれされたい。

【今回ご案内しているClubhouse 朗読について】
「ヒロコとワカスの部屋」不定期配信

■筆者information
【著者サイト】https://mumirock1.wixsite.com/hiroko-toma
【Twitter】@hirokotoma
【Instagram】@hirokotoma


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